▼遠足の途中で
1973年8月、藻琴山へ遠足に向かっていた中学生40人ほどが、湖面を進む大きな生き物を目撃したという。これをきっかけに、屈斜路湖の怪獣は「クッシー」の名で全国に知られるようになった。
翌1974年9月18日には、約15人がそろって湖を泳ぐ影を見たと伝えられる。昭和50年代(1975〜1985年ごろ)にかけても、大きな影や湖面の波紋の目撃が相次いだ。
▼日本最大のカルデラ湖
屈斜路湖は面積79.54平方キロメートルで、日本最大のカルデラ湖だ。湖の中央には日本最大の湖中島である中島が浮かび、湖岸の砂を掘ると湯が湧く砂湯が観光地として知られる。
1938年5月の屈斜路地震では、湖底から硫酸塩が噴き出したとみられ、湖水はpH4前後まで酸性に傾いて魚がほぼ全滅した。大きな生き物が暮らすには厳しい湖だったことになる。
▼消えた目撃談
2000年代に入ると、クッシーの目撃報告はほとんど途絶えた。否定する側は、大型の生き物を養えるだけの食べ物が湖にないことを理由に挙げる。それでも、霧に包まれた湖面を見つめていると、何かが浮かび上がってきそうな気配がある。
正体をめぐる諸説
- 壱
大型魚誤認説
イトウやアメマスなど、湖に棲む大きな魚の姿や波を見間違えたとする説。
- 弐
首長竜生存説
太古の首長竜の生き残りが、カルデラ湖の深みでひっそりと生き延びているとする説。
- 参
波・流木誤認説
風による波の筋や流木、泳ぐシカなどを、大きな生き物と見誤ったとする見方。
