▼ピラミッドの形をした山
黒又山は、鹿角市十和田大湯の台地にそびえる円錐形の山だ。山の形がピラミッドに似ていることから、古代のロマンをかきたてる山として愛好家に知られてきた。
山頂には本宮神社があり、薬師如来が本尊として祀られている。古くから信仰の山であったことがうかがえる。
▼大湯環状列石との結びつき
黒又山から直線で2キロほどの所に、縄文時代後期の大湯環状列石がある。野中堂と万座の二つの環状列石からなり、1956年に国の特別史跡に指定された。
環状列石から見ると、黒又山はきれいな三角形に見えるという。両者には何らかの関係があったのではないかと指摘されている。
▼総合調査の結果
1992年から1994年にかけて、同志社大学の研究グループを中心とする「黒又山総合調査団」が調査を行った。地中レーダーなどによる調べで、山頂部に7段から10段のテラス状の段があるとの結果が報告された。
山頂付近からは刻文のある石製品が16点ほど見つかり、山岳信仰の祭祀の場であったと考えられている。ただし、山そのものが人の手で造られたピラミッドだと確かめられたわけではない。
正体をめぐる諸説
- 壱
日本ピラミッド説
黒又山は古代の人々が自然の山に手を加えて造った、祭祀のためのピラミッドだとする説。
- 弐
縄文の祭祀の山説
大湯環状列石の人々が、形の整った黒又山を神の山として仰ぎ、祭りを行ったとする見方。
- 参
自然地形説
円錐形も段も自然の侵食や後の時代の人の利用などで生まれたもので、人工物ではないとする見方。
