超常アトラス
地球空洞説のイメージNo.134
古代超古代文明

地球空洞説

ホロウ・アース

地球の中は空っぽで、北極と南極に入口がある!? 天文学者ハレーから始まった地底世界の夢

地球の内部は空洞で、そこには別の世界が広がっている――。この考えは17世紀末に天文学者エドモンド・ハレーが唱え、19世紀のアメリカでは「両極に巨大な穴がある」と説く人物が現れた。彼の故郷の公園には、穴のあいた地球儀の記念碑が今も立つ。

現場
アメリカ オハイオ州ハミルトン シムズ公園(シムズの記念碑)
初出
1692年
怪奇度
★★★★★

▼ハレーの空洞地球

ハレー彗星で知られるイギリスの天文学者エドモンド・ハレーは、1692年にロンドンの王立協会で、地球は厚さ約800キロメートルの殻と、その内側の2つの同心の殻、中心の核からできており、それぞれに大気があるという仮説を発表した。

▼シムズの穴

1818年4月10日、アメリカの陸軍軍人ジョン・クリーブス・シムズ・ジュニアはセントルイスで「回状第1号」を出し、「地球は空洞で、内部に人が住める」「両極は開いている」と宣言した。彼の説では、両極に直径約2300キロメートルの開口部があるとされた。

シムズは1820年からシンシナティ周辺で講演を行い、両極を切り取った木の地球儀で説明した。1829年5月28日にオハイオ州ハミルトンで亡くなり、息子のアメリカスが、穴のあいた球をのせた記念碑を建てた。記念碑は今もハミルトンのシムズ公園に残る。

▼小説と信仰、そして科学

1864年のジュール・ヴェルヌ『地底旅行』は、先史時代の生き物が生きる地下世界を描き、空洞地球のイメージを大衆に広めた。1869年にはサイラス・ティードが、人類は空洞の地球の内側に住んでいるとする説を唱え、フロリダ州エステロに共同体を作った。

現在では、地球の密度の測定や地震波の伝わり方から、地球の内部は岩石のマントルと、液体と固体の鉄・ニッケルの核でできていることが分かっており、空洞説ははっきり否定されている。

正体をめぐる諸説

  • 壱

    地震波による否定(事実)

    地震波の伝わり方と地球の密度から、内部は岩石と金属の核で満たされており、空洞は存在しないとする科学の結論。

  • 弐

    極地の入口説

    北極と南極に地底世界への巨大な入口があるとする、シムズ以来の説。

  • 参

    地底文明説

    空洞の内部には太陽があり、高度な文明や未知の生き物がいるとする説。アガルタ伝説などと結びついている。