超常アトラス
ストーンヘンジのイメージNo.23
古代超古代文明

ストーンヘンジ

ソールズベリー平原の巨石環

魔術師マーリンが運んだ巨石!? 700キロ彼方から来た祭壇石が語る新石器時代の大事業

イングランド南部、ソールズベリー平原に巨大な石の輪が立っている。夏至の朝、太陽はこの石の輪の軸に沿って昇る。5000年近く前の人々は、この平原で何を祈っていたのだろうか。

現場
イギリス イングランド ウィルトシャー州
初出
紀元前3000年ごろ
怪奇度
★★★★★

▼数百年がかりの建設

ストーンヘンジは一度に造られたのではない。紀元前3000年ごろに円形の土塁と溝が築かれ、紀元前2500年ごろ、サーセン石と呼ばれる巨石の輪と、2本の柱に横石を渡した「トリリトン」が組まれたと考えられている。その後も石の配置は何度も組み替えられた。

大きなサーセン石は北へ約25キロのウエスト・ウッズ周辺から、小ぶりの「ブルーストーン」は200キロ以上離れたウェールズのプレセリ丘陵から運ばれたことが分かっている。1986年にはユネスコの世界遺産に登録された。

▼伝説の中のストーンヘンジ

12世紀、ジェフリー・オブ・モンマスは『ブリタニア列王史』の中で、魔術師マーリンがアイルランドから石を運んでこの環を築いたと書いた。18世紀になると、古物研究家ウィリアム・ステュークリーらが、ここを古代ケルトの祭司ドルイドの神殿と結びつけた。

ただし実際の建設はドルイドの時代よりずっと古い。それでもいまも夏至の朝には多くの人が集まり、石の輪の間から昇る太陽を迎えている。

▼スコットランドから来た祭壇石

2024年、学術誌『ネイチャー』に驚くべき研究が発表された。石の輪の中心に横たわる約6トンの「祭壇石」が、これまで考えられていたウェールズではなく、700キロ以上離れたスコットランド北東部から運ばれた可能性が高いというのだ。

道路も車輪もない時代に、人々はどのようにしてこの巨石を運んだのか。陸路か、海路か。その答えはまだ出ていない。

正体をめぐる諸説

  • 壱

    太陽の祭祀場説(有力)

    夏至の日の出と冬至の日の入りの方角に軸を合わせており、季節の節目の祭祀の場だったとする説。

  • 弐

    埋葬・祖先崇拝の場説

    周辺から多くの火葬骨が見つかっていることから、死者や祖先を祀る場所だったとする説。

  • 参

    癒やしの石・魔術説

    ブルーストーンに病を癒やす力があると信じられて運ばれた、あるいはマーリンの魔術で築かれたとする伝承的な説。