▼新聞が伝えた「1年半の怪異」
1996年6月30日、ユタ州の新聞『デゼレト・ニュース』は、この牧場を買って移り住んだ一家が体験したという出来事を報じた。3種類のUFOの目撃、行方不明になったり傷つけられて見つかったりする牛、正体の分からない声などである。
一家は1994年に牧場を手に入れたが、1996年には手放している。報道はそれまでのおよそ1年半に起きたとされる話をまとめたものだった。
▼億万長者の調査団
記事に目を留めたラスベガスの実業家ロバート・ビゲローは、1996年に牧場を20万ドルで買い取った。彼が設立した民間の研究機関「全米発見科学研究所(NIDS)」は、機材を据えて牧場を見張り、現象を記録しようとした。
のちに2017年、ニューヨーク・タイムズがアメリカ国防総省のUFO調査計画を報じると、ビゲローの会社がその計画に関わっていたことも明らかになり、牧場はふたたび注目を集めた。
▼名前の由来と、いま
牧場の名は、ナバホの伝承に語られる「スキンウォーカー」に由来する。動物の姿に化けることができるとされる存在で、伝承では恐れられ、軽々しく語るべきでないものとされている。
2016年に牧場は別の実業家の会社へ売られ、新たな調査が続けられている。2020年からはその様子を追うテレビ番組も放送されている。
正体をめぐる諸説
- 壱
見間違いと噂の増幅説(有力)
家畜の死や空の光など説明のつく出来事が、報道と評判によって一つの「怪異の牧場」の物語にまとめ上げられたとする見方。
- 弐
異次元の出入り口説
牧場の上空には別の世界とつながる「門」があり、UFOや怪物はそこを通って現れるとする説。
- 参
スキンウォーカーの呪い説
土地にまつわる伝承の存在が、いまも牧場で怪異を起こしているとするオカルト的な言い伝え。
