▼農民が掘り当てた玉器
三星堆遺跡は、古代の蜀の文化に属する遺跡で、およそ5000年前から3000年前ごろに栄えたとされる。1929年、地元の農民が玉器を掘り当てたことが、発見のきっかけとなった。
本格的な発掘は1980年代に進められ、1986年には1号坑と2号坑から大量の青銅器、金器、玉器、象牙などが見つかった。出土品の多くは壊され、焼かれた後に坑へ投げ込まれていた。
▼飛び出した目の仮面
中でも目を引くのが、両目が筒のように飛び出した「青銅縦目仮面」で、幅138センチ、高さ64.5センチの大きさを誇る。高さ約2.6メートルの「青銅立人像」や、高さ396センチの「青銅神樹」も見つかっている。
こうした造形は、中国の他の地域の同じ時代の文化とは大きく異なり、文字の記録もほとんど残っていない。三星堆の人々が何を信じ、なぜ宝を壊して埋めたのかは、いまも分かっていない。
▼新たな6つの坑
2019年から2020年にかけて、新たに6つの坑が見つかった。2021年3月には、3号から6号坑から金の仮面の破片を含む500点以上の遺物が出たことが発表され、中国全土に生中継された。
その後も発掘は続き、完全な形の金の仮面なども見つかっている。出土品は、遺跡のそばに1997年に開館した三星堆博物館で公開されている。
正体をめぐる諸説
- 壱
古蜀王国の祭祀説(有力)
坑は祭祀や王権の交代などに伴って、神聖な器物を壊して埋めた場所だとする見方。
- 弐
遠方との交流説
象牙や独特の造形から、遠く離れた地域との交易や文化の交流があったとする説。
- 参
宇宙人の姿説
飛び出した目や異様な顔の仮面は、地球外から来た者の姿を写したものだとするオカルト的な説。
