超常アトラス
ミン・ミン・ライトのイメージNo.106
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ミン・ミン・ライト

荒野を追ってくる光

砂漠の夜、近づくと逃げ、逃げると追ってくる光! 奥地の怪光の正体は「逆さの蜃気楼」か

オーストラリア内陸の荒野では、夜、地平線近くに漂う不思議な光が昔から語られてきた。近づけば遠ざかり、離れればついてくるというこの光は、クイーンズランド州の小さな町ブーリアの名物になっている。

現場
オーストラリア クイーンズランド州 ブーリア周辺(チャンネル・カントリー)
初出
1918年
怪奇度
★★★★★

▼地平線に漂う光

ミン・ミン・ライトは、オーストラリア内陸の各地で語られるが、とりわけクイーンズランド州西部の平原チャンネル・カントリーで多く見られるという。ブーリアの町には、この光を記念する看板が立っている。

光はぼんやりと丸く、地面の少し上に浮かび、旅人を追ってくるように動くと語られる。アボリジナルの人々の間では、ヨーロッパ人が来る前からこうした光の話が伝えられていた。

▼名の由来

名前の起こりははっきりしない。クロンカリー周辺のアボリジナルの言葉に由来するという説のほか、ミン・ミンという小さな集落のホテル近くで、1918年に牧夫が光を見たことに由来するという話もある。

ただし、どちらの由来も確かめられてはいない。光の話は西オーストラリア州のピルバラ地方にも伝わっている。

▼逆さの蜃気楼

2003年、神経科学者ジャック・ペティグルーは学術誌『Clinical and Experimental Optometry』で、ミン・ミン・ライトは「ファタ・モルガーナ」と呼ばれる蜃気楼の一種だという説明を発表した。

冷えた地面の上に暖かい空気の層が重なると、光が曲がって進み、本来は地平線の向こうにあって見えないはずの車のヘッドライトやたき火の光が、浮かんで見えることがある。光が近づくと逃げるように見えるのも、この見え方で説明できるという。

正体をめぐる諸説

  • 壱

    ファタ・モルガーナ説(有力)

    気温の逆転層で光が曲がり、地平線の向こうの車のライトなどが浮かんで見えるとするペティグルーの説明。

  • 弐

    発光する生き物・自然の発光説

    光る虫や、湿地から出るガスが燃える現象などを見たとする説。

  • 参

    精霊・霊の光説

    荒野をさまよう霊や精霊の光だとする、土地に伝わる言い伝え。