▼匿名で届いたフィルム
1984年12月11日、テレビ制作者でUFO研究家のジェイミー・シャンデラのもとに、ニューメキシコ州アルバカーキの消印がある封筒が届いた。中には未現像の35ミリフィルムが入っていた。
フィルムには、1947年9月24日付の「トルーマン=フォレスタル覚書」と、1952年11月18日付で次期大統領アイゼンハワーに説明したとする文書が写っていた。そこには、ロズウェル事件の後に「マジェスティック12」という極秘の委員会が置かれたと書かれていた。
1985年には、この委員会に触れた1954年7月14日付の「カトラー=トワイニング覚書」が国立公文書館の資料の中から見つかった。これも騒動の一部として紛れ込まされたものとみられている。
▼偽造の証拠
懐疑派のフィリップ・クラスは、文書に貼られたトルーマンの署名が、1947年10月1日付の本物の手紙の署名をコピーしたもので、傷までそのまま写っていると指摘した。日付の書き方は政府の文書ではなく、研究家ウィリアム・ムーアの書き方と一致していた。
カトラー=トワイニング覚書にも、当時まだ使われていなかった用紙や機密区分の表示があった。1988年、FBIは文書を調べ、「まったくの偽物」として調査を終えた。
▼偽情報の時代
1989年、ムーアはUFO研究家に意図して偽の証拠を流していたことを公に認めた。空軍特別捜査局のリチャード・ドーティも、のちに偽情報工作での自身の役割を認めている。
それでもMJ-12の名は、政府がUFOを隠しているという話の象徴として、今も語られ続けている。
正体をめぐる諸説
- 壱
偽造文書説(定説)
署名の流用や書式の誤りから、文書は後世に作られた偽物だとする、FBIや懐疑派の結論。
- 弐
偽情報工作説
UFO研究家を混乱させるため、軍関係者らが意図して偽の文書を流したとする見方。
- 参
極秘委員会実在説
政府が回収したUFOを管理する極秘の委員会が実在したとする主張。裏づけはない。
