▼眉丈山を飛ぶ「そうはちぼん」
伝承によれば、秋の夜、羽咋市の眉丈山(びじょうざん)の中腹を、不気味な光を放つものが群れをなして東から西へ移動したという。その姿は「そうはちぼん」と呼ばれた。
そうはちぼんとは、シンバルに似た仏具のことだ。この話は『気多古縁起』に記されているとされ、神通力で自由に空中を漂う光の玉とも説明される。1928年の『石川県鹿島郡誌』にも取り上げられている。
▼UFOで町おこし
1980年代、町おこしのために羽咋の歴史を調べていた市の職員が、そうはちぼんの記録に目を留めた。鍋のふたのような仏具の形がUFOを思わせたことから、「UFOのまち」としての取り組みが始まった。
1990年11月17日から25日には、羽咋市の主催で「宇宙とUFO国際シンポジウム」が開かれた。NASAの元宇宙飛行士も招かれ、9日間で5万人近くが集まったという。
▼本物の宇宙船が並ぶ博物館
1996年7月1日には、宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」が開館した。NASAなどから集めたマーキュリー宇宙カプセルやボストーク帰還カプセル、ルナ探査機などの実物が展示されている。
伝承の真偽はともかく、そうはちぼんは一つのまちの姿を変えた。羽咋はいまもUFOのまちとして知られている。
正体をめぐる諸説
- 壱
古代のUFO目撃説
そうはちぼんは、昔の人が空飛ぶ円盤を身近な仏具の形にたとえて記録したものだとする説。
- 弐
発光現象の誤認説
火の玉や雷による発光、夜の山の火など、自然や人の光を不思議な飛行物体と受け取ったとする見方。
- 参
宗教的な象徴説
仏具が空を飛ぶ話は、神仏の霊験や信仰を語る縁起の表現で、実際の目撃談ではないとする見方。
