▼羊飼いの子どもたち
ルシア・ドス・サントスと、いとこのフランシスコ・マルト、ジャシンタ・マルトの3人は、1917年5月13日、コヴァ・ダ・イリアの野で聖母マリアの姿を見たと語った。その後も毎月の出現が続いたとされる。
子どもたちは、聖母が10月13日に奇跡を示すと約束したと伝えた。この知らせは広まり、当日には大勢の人々が野に集まった。
▼10月13日の太陽
1917年10月13日、集まった人々は5万〜7万人と見積もられている。証言によれば、太陽が空でジグザグに動いたり回ったりし、さまざまな色の光を放つ様子が10分ほど続いたという。
会場には多くの撮影者もいたが、太陽の動きそのものを写した確かな写真は残っていない。見えた様子は人によっても異なっていた。
▼巡礼の地として
1930年10月13日、司教は出現を「信じるに値する」と認め、ファティマでの聖母崇敬が公に許された。フランシスコは1919年、ジャシンタは1920年に病で亡くなり、2017年に聖人とされた。修道女となったルシアは2005年に97歳で亡くなっている。
いまファティマは世界有数の巡礼地となり、毎年多くの人々が祈りを捧げに訪れる。
正体をめぐる諸説
- 壱
神の奇跡とする信仰
聖母マリアの約束どおりに示された奇跡であるとする、カトリック信徒の受けとめ方。
- 弐
太陽を見つめたことによる錯視説
長く太陽を見つめたことで、残像や目の錯覚が起き、太陽が動いて見えたとする説明。
- 参
大気の光学現象説
空の雲や塵、幻日などが太陽の見え方を変えたとする見方。
