▼偵察機のための秘密基地
エリア51は、ラスベガスの北西およそ83マイル(約130キロ)、干上がった湖グルーム・レイクのほとりにある。1955年、CIAと空軍が、偵察機U-2の試験のためにこの土地を手に入れた。
その後もA-12(オックスカート計画)など、機密の航空機の開発や試験が続けられた。1981年6月18日には、ステルス機F-117が初めてここで飛んだ。
▼宇宙人の噂
存在を明かさない基地は、やがてUFO伝説の舞台となった。1989年、ボブ・ラザーという人物が「基地の近くで異星人の宇宙船を調べる仕事をした」と語り、話題を集めた。
近くを通る州道375号線は「エクストラテレストリアル・ハイウェイ(地球外生命体の道)」と呼ばれ、ふもとの小さな町レイチェルには、UFOを目当てに旅行者が訪れる。
▼CIAの公式な認知と、ストーム・エリア51
2013年8月、ジョージ・ワシントン大学の国家安全保障アーカイブが、情報公開請求で得たCIAのU-2計画の歴史をまとめた文書を公表した。そこでは黒塗りだった「エリア51」の記述が明かされ、CIAが文書の上で初めてその存在を認めた形になった。ただし、宇宙人やUFOについては何も書かれていなかった。
2019年6月には、フェイスブックで「エリア51に突入しよう」と呼びかける冗談の催しが立ち上がり、200万人以上が「参加」を押した。当日の9月20日、実際に基地の門の前に来たのは150人ほどで、近くの町では音楽祭が開かれた。
正体をめぐる諸説
- 壱
航空機の試験場説(公式)
U-2やA-12など、機密の航空機の開発と試験のための施設だとする見方。CIAの文書もこれを示している。
- 弐
UFO研究・宇宙人隠匿説
墜落したUFOや異星人が運び込まれ、その技術が研究されているとする説。公的な裏付けは見つかっていない。
- 参
秘密が伝説を生んだ説
機密の機体の目撃と、政府の沈黙が重なって、UFOの噂が育ったとする見方。
